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2005年9月より2007年8月まで、仙台市のフリーマガジン『いずみっぷる』に掲載

ドラマな日々 第20回

まだまだひよっ子~橋田賞授賞式~  




 先日、橋田文化財団が主催する「第15回 橋田賞」を頂戴した。まさか、そんな光栄な賞が頂戴できるとは、夢にも思っていなかったので、連絡をいただいた時には、正直驚いた。「Dr・コトー診療所 2006」の脚本が、受賞対象とのこと。去年は、ほぼ1年間「コトー」の執筆に、もがき苦しみ、ない知恵絞って、円形ハゲができそうな位悩んだので、喜びもひとしおだった。
 授賞式は、早稲田のリーガロイヤルホテル。係の人に、胸に生花のコサージュをつけてもらい、500人くらい入れる会場へ。なんと金屏風の前の壇上で、理事長の橋出壽賀子先生から、賞状や記念の時計を渡していただけるという。金屏風の前に立つなんて、結婚式以来のこと! 賞状をもらうのは、小学校以来?! しかも、初対面の橋田先生にお言葉をかけていただき、超緊張。こう見えて、人前に出るのは苦手なのである―――私。橋田先生は、大正14年のお生まれとのこと。とすると、すでに80歳を超えていらっしゃるはず。なのに、スピーチはユーモアたっぷり、翌日から、何十日間かの世界一周旅行の船旅に出られるとかで、「昨夜は荷造りで忙しくて、やっとここへたどりつきました」などと、おっしゃっていたが、ものすごくお元気。そして来年は、また1年間「渡る世間は鬼ばかり」の執筆をされるという。なんというパワー。これはお世辞でもなんでもなく、本当に凄いと思いました。たった3ヶ月、11本分の脚本を書くだけで、ボロボロになっている自分が、情けない。受賞者は、全部で10名、4番組。その中に、特別賞を受賞された時代考証の小泉清子さんという方がいらした。NHKの大河ドラマ25作品の衣装考証を、手がけて来られた方だ。もちろん、今も現役。素晴らしく美しいお着物姿で、にこやかに壇上にあがられ、「今日のこのために、着物を新調してきました」と、おっしゃる。一体おいくつくらいの方なのだろうと思い、プロフィールを見て驚いた。大正7年生まれ。御年89才である!!80代現役のお二人が、壇上で、そのお仕事振りを称えあっている。89才まで、あと40年以上――― 。それまで私は、シナリオを書き続けられるのだろうか。もしも書き続けていたら、なんか凄いものも書けそうな気もする。お二人のパワーに圧倒され、だけど、御利益に預かりたいなあなどと、ずうずうしくも心ひそかに思ったのだった。特別賞は、もうおひとかた、宇津井健さんがいらした。本物の宇津井さんは、テレビで見るよりずっと若々しく、背もスラッと高く背筋もピンとしていて、細身のスーツ姿の下には、明らかに鍛え上げた筋肉が―――。なんて素敵! と、思って目がハートになっていたら、「おめでとうございます!」などと、声までかけていただき、もうメロメロ(単なるアホですね、私)。 で、お年を知ってこれまた驚愕。76歳でいらっしゃる! 76歳といったら、"おじいちゃん"である。うちの近所の商店街などを、ヨレヨレと歩いているおじいちゃんたちと、おんなじ年頃である(たぶん)。富良野の農家のおじいちゃんだって、(元気に畑仕事をしてたりする方も、もちろん沢山いるが)シワシワである。(富良野のおじいちゃんたちゴメンナサイ!)ウソだ―――。信じられない!あの筋肉。あの爽やかさ。 あのダンディさ。驚きまくって終わった橋田賞授賞式であった。人生心がけ次第で、ああも若々しく仕事を続けられるのだ。私も、お三方を見習って、日々精進だ! と思いつつ、この原稿さえ、ギリギリになって、締め切りが今日だったと気づき、書きはじめて、現在午前4時。嗚呼―――。

*2007年4月号掲載*






























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